2014年度高次脳機能障害啓発セミナー

先日、3月3日に本法人と神奈川工科大学小川先生の主催によるセミナーを
地域情報センター・ホールにて開催しました。

2014年度高次脳機能障害啓発セミナー


今回のセミナーはイギリスで脳損傷者の支援を長年実践しているヘッドウェイイーストロンドンの主導者である
ミリアム・ランツベリーさんベン・グラハムさんをお招きしてのセミナーということで
イギリスにおける高次脳機能障害者への地域支援の実践を聞ける貴重な機会となりました。

今回のセミナーの前半は、本法人のメンバーによる「自分史」の発表がありました。
ワークセンター大きな木での「自分史作成プログラム」に参加いただいていた2名の方に今回はパワーポイントを使って発表していただきました。

2014年度高次脳機能障害啓発セミナー


幼少時の楽しかった思い出、幼いころから始めたバイクの事、仕事のこと、そして事故による脳損傷・・・・
それからの長いリハビリ生活、そして今、障害を持ちながらも新たな夢や希望を持ってスタートしたこと・・・
お二人とも、多くの「思い」を自分の言葉で語ってくださいました。
会場の方も、イギリスから来られたお二人も大変感動され、多くの感想や質問がありました。

ヘッドウェイイーストロンドンでもメンバーが自分史作成を取り組まれているそうで
その一人一人の自分史がHPに掲載されており、その紹介が後半にベンさんよりありました。

「自分史作成」は自分の確かに歩んできた人生を振り返りつつ、障害を持った今
また新たな人生を自分らしく再び夢や希望を持ち前に歩んで欲しいとの長いからスタートしたものでした。
今回の報告を受けて、自分史作成は国を問わず作る人・聞く人双方に、志向をよきベクトルに向けてくれるものなのではないかと感じました。

2014年度高次脳機能障害啓発セミナー


セミナーの後半は、ヘッドウェイイーストロンドンの実践報告がありました。
素敵なアート専用のスタジオがあり、そこでメンバーによって様々なアート作品がつくられているのです
いくつか画像で紹介がありましたが、大変ユニークでクオリティの高い作品に驚きました。
それらの作品は販売され、それがメンバーの収入になり、また脳損傷者の啓発にも繋がっているとのことでした。

2014年度高次脳機能障害啓発セミナー


もう一つユニークな取り組みとして、「仕事」の支援として
ヘッドウェイイーストロンドンは素敵な川沿いにあるのですが、その近くにこれまたおしゃれなカフェがあり
そこのカフェのオーナーと仲良くなり、カフェの近くの土地を貸して頂けることができ
そこでビザ窯を作り、おいしくできたので、販売したらお客さんも結構来てくれて・・・
という「ピザ窯」が地域との橋渡しになったという話でした。

2014年度高次脳機能障害啓発セミナー


立派なビザ窯、とっても美味しそうなビザ、そしてあたたかい人とのつながりに、思わずため息と笑みがこぼれる素敵な話でした。
思わず「ピザ窯つくろう!!!」と理事長が真面目顔で言いだしました・・・。

ビザ窯が本法人に出来るかどうかは未定ですが、それでもヘッドウェイイーストロンドンの実践についてのお二人のお話は
私たちスタッフに本法人がやるべき方向性を指し示し、エネルギーを与えてくれるとても感銘を受けるお話でした。
メンバーが地域で共に生き生きと暮らせるよう・・・本法人も今回のセミナーから学んだことを実践に繋げていきたいと思っています。

今回、多くの来場者もあり、本当に充実したセミナーを無事開催することができました。
最後になりましたが、ミリアム・ランツベリーさん、ベン・グラハムさん、自分史を報告していただいたお二人、今回のセミナーを企画していただいた小川先生、そして多くのご来場いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

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